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初月(はつづき)は、日本海軍の駆逐艦〔#S17達62号p.1『達第六十二號 昭和十六年度ニ於テ建造ニ着手ノ驅逐艦一隻、掃海艇一隻、驅潜艇一隻及運送艦一隻ニ左ノ通命名ス 昭和十七年三月一日 海軍大臣 嶋田繁太郎|舞鶴海軍工廠ニ於テ建造 一等驅逐艦 初月(ハツヅキ)|株式會社石川島造船所ニ於テ建造 第二十二號掃海艇/第三十一號掃海艇|三菱重工業株式會社長崎造船所ニ於テ建造 運送艦 足摺(アシズリ)』〕。秋月型駆逐艦の4番艦〔『艦長たちの軍艦史』p355、『写真 日本の軍艦 第11巻』p148。〕である。艦名は新月の意、特に陰暦8月の初めの月を意味する〔片桐, 353ページ〕。 == 艦歴 == === 竣工まで === 1939年(昭和14年)度(マル4計画)仮称第107号艦。当初は昭和16年6月に起工し、1943年(昭和18年)5月に竣工というスケジュールが立てられていた〔遠藤, 204ページ〕。また戦争直前(昭和16年9月12日)に内示された『昭和17年度海軍戦時編制』によれば、秋月型3隻(秋月、照月、初月)で第25駆逐隊を編制予定〔#昭和17年度帝国海軍戦時編制・駆逐隊他p.1『佐世保|第二十五驅逐隊|《秋月》《照月》《初月》|(戦時編制ニ依ル所属)第七航空戦隊』〕、第25駆逐隊は空母「鳳翔」および特設航空母艦2隻と『第七航空戦隊』を編制予定であった〔#昭和17年度帝国海軍戦時編制p.5『第七航空戦隊|鳳翔、《第二十五驅逐隊》|特設航空母艦二|横須賀佐世保(特設艦船部隊ノ所管鎮守府)|呉(集合地)』〕。だが、この編制を実現する前に太平洋戦争が勃発したため、秋月型3隻(秋月、照月、初月)が第七航空戦隊として実戦に参加する事はなかった。 本艦は1941年(昭和16年)7月25日に舞鶴海軍工廠で起工された。1942年(昭和17年)3月1日、足摺型給油艦「足摺」等と共に命名〔、同日附で一等駆逐艦秋月型に類別された〔#内令昭和17年3月(1)p.1『内令第三百七十二號 艦艇類別等級別表中左ノ通改正ス 昭和十七年三月一日 海軍大臣 嶋田繁太郎|驅逐艦、一等秋月型ノ項中「涼月」ノ下ニ「、初月」ヲ加フ|掃海艇、第七号型ノ項中「第二十一號」ノ下ニ「、第二十二號」ヲ加フ|驅潜艇、第十三號型ノ項中「第三十號」ノ下ニ「、第三十一號」ヲ加フ』〕。4月3日に進水〔#S1704舞鎮日誌(1)p.9『(1)新造艦船工事 秋月、巻波及初月(四月三日進水)ノ艤装工事竝ニ第百二十五號及第三百四十號艦ノ建造工事ハ共ニ概ネ順當ニ進捗シツツアリ』〕〔#舞廠造機部196頁〕。 初月艤装建造中の6月11日、舞鶴海軍工廠で秋月型1番艦「秋月」が竣工している〔#S1706舞鎮日誌pp.8-9『(1)新造艦船工事 前月ニ引續キ秋月、巻波及初月ノ艤装工事竝ニ島風、第三四〇號艦及第三百四十一號艦ノ建造工事ハ概ネ順當ニ進捗シツツアリシモ秋月砲熕公試ノ結果不具合ノ點アリ完成期ヲ六月十日ニ變更セル處尚俯角制限装置機構手直ヲ要スル爲更ニ六月十九日迄完成期ヲ延期セラレタル處作戰ノ関係上砲熕機能試験ヲ省略シ六月十一日引渡ノコトニ大臣ヨリ指令アリタルニ付任務ニ差支ナキ程度ニ整備ノ上十一日竣工引渡ヲ了ス』〕〔#舞廠造機部201頁では6月13日竣工〕。 同工廠は軽巡洋艦「那珂」や駆逐艦複数隻(薄雲、大潮、不知火、霞、初春)等の修理を実施しつつ、「初月」や島風型駆逐艦「島風」の艤装工事をおこなった〔#S1711舞鎮日誌pp.4-7『(二)造修(1)新造艦船工事 初月、島風ノ艤装工事及早波、第三四一號艦ノ建造工事ハ豫定通進捗中第三四二號艦ハ初春損傷復舊工事ノ爲稍遅延セルモ極力促進中/(2)特設艦船ノ工事 辰宮、辰春ノ整備工事豫定通進捗中/崑山丸改造工事ノ爲二十五日入港工事ニ着手|(3)其ノ他ノ工事(a)損傷復舊工事 大潮、那珂、霞及不知火ハ概ネ豫定通進捗中/初春六日入港工事ニ着手シ中央要求ニ即應極力工事促進中/(b)修理工事 三十三潜水隊各艦修理工事完成六日出港』〕〔#S1801舞鎮日誌p.6『(3)其ノ他ノ工事(a)損傷復舊工事 那珂霞不知火初春何レモ豫定通工事進捗中|(b)修理工事 長良 二十日完成/龍田 十九日入港修理工事中』〕。 同年10月20日、日本海軍は陽炎型駆逐艦8番艦雪風初代駆逐艦長等を歴任した田口正一中佐を初月艤装員長に任命した。翌日、舞鶴工廠に艤装員事務所を設置〔『○事務所設置(略)驅逐艦初月艤装員事務所ヲ十月二十一日舞鶴海軍工廠内ニ設置シ事務ヲ開始セリ』〕。12月15日、田口艤装員長は正式に初月駆逐艦長(初代)となる。 12月29日に竣工した〔#S1712舞鎮日誌(1)pp.5-6『(二)造修(1)新造艦船工事 初月 二十九日工事完了引渡ヲ了ス/島風 艤装工事ハ豫定通進捗中/早波 十九日進水爾後艤装工事中/第三四一、台三四二號艦ノ建造工事ハ豫定通進捗中(略)(3)其ノ他ノ工事(a)損傷復舊工事 大潮 豫定通二十七日完成/那珂、霞及不知火 概ネ豫定通進捗中/初春 極力工事促進中|(b)修理艦船 木曾 十二日入港整備工事ヲ促進三十日完了/乍 二十七日入港徹夜修理作業ヲ續行中』〕。また舞鶴工廠では朝潮型駆逐艦2番艦「大潮」の修理が完了、ラバウル方面へ進出するため舞鶴を出発した〔#S1712舞鎮日誌(2)p.24『二九(天候略)初月竣工引渡/大波竣工呉鎮部隊ニ編入/大潮修理工事完成「ラバウル」ニ向ケ發(略)工廠工事 初月工事竣工引渡』〕。同日附で秋月型2隻(涼月、初月)、夕雲型7番艦「大波」は警備駆逐艦に定められる〔#内令昭和17年12月(5)p.18『内令第二千四百二十八號 驅逐艦 涼月 右本籍ヲ佐世保鎮守府ト定メラル|驅逐艦 大波 右本籍ヲ舞鶴鎮守府ト定メラル|佐世保鎮守府在籍 驅逐艦 涼月 驅逐艦 初月/舞鶴鎮守府在籍 驅逐艦 大波|右警備驅逐艦ト定メラル|昭和十七年十二月二十九日 海軍大臣 嶋田繁太郎』〕。2隻(涼月、初月)は横須賀鎮守府部隊に編入される〔#S1712佐鎮(5)p.63『二十九(天候略)一.凉月ノ本籍ヲ佐鎮ト定メラル/二.凉月、初月ヲ警備驅逐艦トシ横鎮部隊ニ編入セラル(以下略)』〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「初月 (駆逐艦)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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